29、警察学校生の感想 その3

彼らの気持ちを胸に強く抱きながら、警察官として毅然と職務を遂行してゆきたい

 

 講話を聴講し、私と同じくらいの年齢なのに、その意志が非常に強く大きいと言うことを第一に感じました。私は、大きく強い意志に強い関心を持っていたので、小学生の頃からいろいろな戦争関係の本を読んできました。私自身は、大東亜戦争を生きた人達に対し、何のマイナス要素も感じません。ですが、悲しいことに世間では戦争関連のものは何であれマイナス的に認識されてしまうことを否定出来ません。市島保男さんの遺書の一部が戦争批判の道具として利用されていることが、そのことを明白に表しています。

このような現状を、悲しく思います。市島保男さんを始め、あの時代を生きた人達の心の潔さの存在に世間は気付くべきです。戦争で死んでいった人達に賛同できる項目は沢山あります。

その一つは、林市造さんをはじめとした特攻隊員の母親を愛する気持ちです。

最近では親の言うことをまったく聞かない子が増えて、問題となっています。これはひとえに、親のありがたみを理解していないからではないでしょうか。私は、大学時代には故郷の青森を離れ一人仙台で暮らすようになってから、親のありがたみを実感しました。警察学校の入校式で母親に会った時は、久々に会えた喜びで涙が止まらず、以後も親からの手紙に元気づけられています。現在の私達と戦争で散華した若者には、同じ思いがあることに世間は気付くべきです。

市島保男さんの「その名に恥じない行動を最後まで堅持したい。私は自己の人生は人間が歩み得る最も美しい道の一つを歩んできたと信じてゐる。精神も肉体も父母から受けた侭で美しく生き抜けたのは、神の大いなる愛と私を囲んでいた人々の美しい愛情の御陰であつた。今限りなく美しい祖国に我が清き生命を捧げ得る事に大きな誇りと喜びを感ずる。」そして、古谷真二さんの「すべて一身上のことを忘れ、後顧の憂いなく干戈を執らんの覚悟なり。

 

私は、この二人の気持ちを胸に強く抱きながら警察官として毅然と職務を遂行してゆきたいと思います。