「がんばりなさい」と励ましてくれている
当ブログ「19、やまとをみなと生まれたる使命と幸を」においては、西沢都弥さんが作詞された「病院船の歌」の3番だけを記したが、その1番と2番も紹介したい。併せて作詞した心根の知れる手紙の一節も記す。
「病院船の歌」
1、正義に燃ゆる日の本の 男子は立ちぬ銃とりて をみな(女子)といへど我もまた 輝く愛の大和魂 胸に抱きて応召の 征途につきぬ病院船
2、沖の波風狂ふとも 不眠不休の看護女に 無言の感謝あらはして 鬼をもひしぐ丈夫の まなこに光る涙にぞ 船酔ひさへも忘れゆく
3、ともしび暗き船内に 手足の自由失ひて 熱に苦しむつはものを 母ともなりてみとる時 やまとをみなと生まれたる 使命と幸を思うかな
手紙の一節
「患者収容力の一番大きい船のこととて、なかなか大変でございます。馴れたとは申すものの、今でもしける時は船酔ひに悩まされます。十数回嘔吐し遂には血液さへ混じり、飲まず食はずの日夜を文字通りの不眠不休で過ごしますが、後で考へれば自分ながらよく続くこととおどろくほどでございます。我が部隊には、肉親の訃報に接した者が十人ちかくございました。殊に遠く離れて愛児を失った若い母の健気さには、こころから泣けてしまいます。都弥」
西沢看護婦等へ、現代の女性からの感想
『私、会社で上司から叱られて夜帰宅してから、母に「もう、明日から会社に行きたくない」などと、愚痴をこぼしました。その夜、あらためて戦没者の方々の手紙や遺書を読み直したら、一言も不平や不満が書かれていなかったことに、本当に偉いなあと思いました。そして、戦没者の方が「がんばりなさい」と励ましてくれているような気がしました。写真を見ていましたら、涙が出ちゃいまして。みんなお若いのに、日本を守りたい一心で戦ってくれて、それなのに今の若い方は、ぜんぜん感謝していないし、私をふくめて不平不満が多すぎます。みなさん(戦没者)は、すごいと思います。そして、一日も早く生まれかわって、むかし御自分が出来なかったことをして下さい。そして、やすらかに眠って下さい。』
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